学長
吉瀬 献策
修紅短期大学の学長に就任し、一月ほどが経過しました。
私事を申しあげますなら、数十年ぶりの本州での桜を愛で、目下は、藤やツツジの開花
を目にしながらここ一関の「和」の文化を体感しています。
さて、この間もずっと、短期高等教育期間としての短期大学の今日的な役割にあって、
本学の置かれた状況や使命についておもいを巡らせています。
創立71年の歴史と伝統をもつ本学でありますが、時代の変化に伴い学生数も減少し、
設置学科も幼児教育学科のみの単科になり、他の多くの短期大学同様、極めて厳しい経営
状況を突き付けられており、目下も喫緊の課題解決へ向けた取組を進めております。早急
に、地域特性、学生特性などを把握し、中・長期的な本学のミッションや方向性を決定せ
ねばならなく、インスティチューショナル・リサーチを強化し、本学の強みと弱みを他校
と比較するベンチマークを行い、戦略的な計画を策定していかねばなりません。僅か、一
月足らずではありますが、職員面談や外部の各関係機関の方々との対話をとおして目下、
実効性のある施策を巡らせています。
そうした中で、講義等による学生との交流は、教育の原点に立ち戻らせてくれます。
「修紅での学生生活はどうですか?」との問いに、皆さん、「楽しいです」とこたえてく
れます。学生たちの姿には、日々の学びをとおし主体的に自己の成長を図ろうとする態度
がみてとれます。この学生たちの学び止めてはいけない、後につづく人たちの学びの機会
をなくしてはならいとのおもいが一層強くなります。併せて、教職員の方々本学の教育へ
対するなみなみならぬ熱意と愛情、地域皆様の本学への信頼と期待も実感しています。
もし、一関から修紅短大がなくなってしまったら・・地域に保育者を供給できなくなる
事態は地域の幼稚園や保育所等に影響を及ぼし、子育て世代の市街への流出は歯止めがか
からず市外から転入者もいなくなり、少子化問題と相まって事態は深刻の度を増します。
本学の附属認定こども園と修紅高校とも連携を深めよりよい形で教育が循環していくシス
テムを構築できればと考えます。
地域の子どもたちは地域で育てていきたいものです。
これまでの修紅短期大学の教育へ対するご理解ご協力に心から感謝申しあげますととも
に、本学の未来に向けても一層のご支援賜りますよう、お願い申しあげます。
修紅短期大学
協力会会長
一関市長
佐藤 善仁
少子高齢化の進展に的確に対応し、それぞれの地域で住みよい環境の確保と将来にわたって活力ある地域社会の維持を目指す「地方創生」の推進にあたり、今、地方都市には独自性と創造性による持続可能な地域づくりが求められています。 その実現のためには現代社会に対応した人材育成と想像力に満ちた豊かな人間性の教育が不可欠です。 修紅短期大学では時代のニーズを的確に捉え、地域に根ざし地域に貢献する有為の人材育成に力を注いできました。 将来、地域に誇りと愛着を持ち、まちづくりの主役となる若者が活躍できる社会の実現のために無限の可能性を秘めた皆さんの入学を心から歓迎いたします。